講談社学術文庫大文字版オンデマンド

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ベルギー大使の見た戦前日本 バッソンピエール回想録

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商品説明

◆重要◆
【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
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【内容紹介】
2016年は日本とベルギーが国交を結んでから150年。その間、バッソンピエールが在任した18年間は、日本の運命を決する致命的な諸契機が、歴史のページに次々に刻みこまれていった時代でした。大正天皇の病気、関東大震災、ワシントン、ロンドン両条約における軍縮問題、満洲事変と国際連盟脱退、相次ぐ要人の暗殺、五・一五事件と二・二六事件……。それらを外交官としてつぶさに観察した希有な記録、それが本書です。

本書はLe Baron de Bassompierre, Dix-huit ans d'Ambassade au Japon, Collection Armentor Libris, Bruxelles, 1945の翻訳です。

初代ベルギー大使(公使から昇格)のバッソンピエールが在任した18年間(1921~1939/大正10年~昭和14年)は、日本近代史上きわめて重大な時期にあたっています。それは、いわば日本の運命を決する致命的な諸契機が、歴史のページにつぎつぎに刻みこまれていった時代でした。

着任早々に時の首相原敬が暗殺され、大正天皇の病気で皇太子裕仁が摂政の任につきます。バッソンピエールは裕仁に信任状を捧呈した最初の外交使節となりました。
ワシントン、ロンドン両条約における軍縮問題は英米への不満を鬱積させていきます。やがて満洲事変と国際連盟脱退、相次ぐ要人の暗殺、五・一五事件と二・二六事件……。それらをバッソンピエールはつぶさに観察していましたが、その日本人と国際情勢の分析にはきわめて興味深いものがあります。
一方で昭和天皇の即位の大礼や、外交団の東京や湘南、軽井沢や日光での社交など戦前の上流階級の暮らしぶりも描かれます。バッソンピエールは在日外交団の首席として知られ、新聞にもよく登場していました。
そしてなにより、1923(大正12)年の9月1日に遭遇した関東大震災の体験談はきわめて貴重なものです。
本書は外国人のみた戦前日本の記録として一流のものであり、文庫として多くの読者に読まれるべきものと信じます。

*本書は『在日十八年――バッソンピエール大使回想録』(鹿島研究所出版会、1972年)を底本とし、再編集のうえ改題、文庫化したものです。

【目次】
 プロローグ
第1章 航海、東京到着(1921年)
第2章 最初の日本滞在(1921~1923年)
第3章 9月1日の大震災(1923~1924年)
第4章 最初の休暇と天皇の崩御(1925~1927年)
第5章 即位式と二度目の休暇(1928~1930年)
第6章 満洲問題と三度目の休暇(1931~1933年)
第7章 ベルギー王室の不幸と日本の生活(1933~1936年)
第8章 日本におけるスポーツ
第9章 四度目の休暇と最後の日本滞在(1936~1939年)
 エピローグ
 付録 天皇の即位式

■著者
アルベール・ド・バッソンピエール
(Count Albert de Bassompierre)
1830年ブリュッセル生まれ。ベルギーの外交官。ベルギー領コンゴ、本国外務省勤務ののち、1920年に日本公使に任命され、翌年5月着任。同年、大使昇格。18年にわたりその任にあり、在日外交団首席を務める。1939年離日。1953年没。

訳者
磯見辰典(いそみ・たつのり)
1928年鎌倉生まれ。上智大学文学部史学科卒。同大大学院西洋文化研究科卒。現在、上智大学名誉教授。フランス近世史専攻。著書に『永遠なる結婚』(オリエンス宗教研究所)、『三六五日事典』(共著、社会思想社)。訳書にジブレ他『聖書の主要テーマ』(南窓社)、ストフェール『宗教改革』(白水社)、レオン・ブロア『フィアンセへの手紙』(中央出版社)などがある。

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