講談社学術文庫大文字版オンデマンド
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新井白石「読史余論」 現代語訳
シリーズ:日本の古典
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商品説明
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【表紙のデザインについて】
・この本の表紙は、
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【内容紹介】
江戸期の大知識人による先駆的な歴史研究天皇家の衰退から秀吉の天下統一への過程を実証的に描き、徳川政権の正当性を主張。独自の歴史観を読みやすい訳文で。
「正徳の治」で名高い大儒学者による歴史研究の代表作。古代天皇制から、武家の発展を経て江戸幕府成立にいたる歴史を九変・五変に時代区分して論じ、徳川政権の正当性を主張する。天皇家や源頼朝、足利幕府への客観的で冷徹な評価、為政者の不徳と失政に対して天命が革まる「易姓革命」への警鐘など、実証的で先駆的な史論の現代語訳。
(解説・藤田覚)
「おおよそこれらの人びとのふるまいは、どう考えても大臣らしい行いとはいえない。思えば、よくよく恥を知らぬ人びとであった。(中略)世の中がすこしでも平穏になると尊位厚禄にあぐらをかき、武士をまるで奴婢や雑人のようにしか思わず、世間が乱れたときにはこそこそするばかりで、一人として身を投げだして忠功をはげむ者もいなかったのは、公家と僧徒だけ。まことに国家の害毒というのは、こういう連中のことをいうのであろう。だから、天道は、天に代わって功を立てる人に報いるのが道理ゆえ、その後に武家が世を治めたのも、理由のあることだと考える。」
――<本書第三巻より>
※本書の原本は、1969年、「日本の名著 15『新井白石』」として、中央公論社より刊行されました。本書は、中公バックス版「日本の名著 15」(1983年刊)を底本としました。
【目次】
第一巻 総論 日本の天下の大勢は、九度変化して武家の治世となり、武家の治世がまた五度変化して、当代にいたったこと
第二巻
古代には征伐が天皇の手で行われたこと
中世以来、将軍の職が世襲となったこと
源頼朝父子三代のこと
北条が代々天下の権をつかさどったこと
後醍醐天皇の中興政治のこと
第三巻
足利殿が北朝の天皇を立てたこと
室町家代々の将軍のこと
信長の治世のこと
秀吉の天下のこと
訳者あとがき
解説(藤田覚)
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著者
新井白石(あらい・はくせき)
訳者
横井清(よこい・きよし)
1935年、京都市生まれ。立命館大学大学院博士課程中退。部落問題研究所、京都市史編さん所などに勤務したほか、富山大学教授、桃山学院大学教授を歴任。おもな著書に『中世民衆の生活文化』『東山文化』『下剋上の文化』『的と胞衣』『光あるうちに』『中世日本文化史論考』『室町時代の一皇族の生涯』などがある。