講談社学術文庫大文字版オンデマンド

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天皇の歴史3 天皇と摂政・関白

シリーズ:天皇の歴史

¥ 2,640 (本体: ¥ 2,400 + 消費税: ¥ 240)
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商品説明

◆重要◆
【表紙のデザインについて】
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【内容紹介】
9世紀後半、幼帝清和天皇の外祖父・藤原良房が摂政になり、息子・基経が関白の地位を得て、その後200年におよぶ摂関政治の時代が始まった。醍醐・村上天皇の「延喜・天暦の治」と将門・純友の乱、そして道長の栄華。藤原氏が王権をめぐる姻戚関係を支配するなかで、天皇のみがなしえたこととは何か。

「摂関家による政治の私物化」という従来の捉え方を超えて、天皇が「生身の権力者」から「制度」へと変貌していく時代を描く。

講談社創業100周年記念企画として刊行され、高い評価を得た全集の学術文庫化。

第3巻は、9世紀半ばの文徳天皇から、11世紀半ばの後冷泉天皇まで、16人の天皇の時代を取り上げる。「摂関政治の時代」として知られる200年間である。一般に「摂関政治の時代」というと、天皇を抑えつけ、勝手気ままな政治を行っていた摂政・関白や、寝殿造りの邸宅で日々、宴にふけっていた貴族たちをイメージするだろう。しかし、こうした「政治を私物化する摂政・関白」という見方は、近代以降の歴史観である。本書では、必ずしも対立するものではなかった「天皇」と「摂関」を、王権を構成する総体としてとらえなおす。幼帝清和の外祖父、藤原良房から摂関政治は始まった。失脚した菅原道真の怨霊問題、将門・純友の乱、醍醐・村上天皇の「延喜・天暦の治」、そして藤原道長の栄華。王権をめぐる姻戚関係を藤原氏が支配するなかで、天皇のみがなしえたこととは、いったい何か。皇統が錯綜し、政争の続く平安京の内裏を舞台に、天皇が「生身の権力者」から「制度」へと変貌していく過程を描き出す。

*〔原本:『天皇の歴史03巻 天皇と摂政・関白』講談社 2011年刊〕

【目次】
学術文庫版のまえがき
序 章 天皇の変貌と摂関政治
第一章 摂政・関白の成立と天皇
   1 最初の摂政・藤原良房 
   2 関白基経と阿衡事件 
   3 光孝皇統の成立と皇太子
第二章 「延喜・天暦の治」の時代
   1 宇多天皇と「寛平の治」
   2 道真の怨霊・将門の乱・内裏炎上
   3 「延喜・天暦の治」の評価と実態
第三章 摂関政治の成熟
   1 皇統並立と外戚 
   2 藤原道長と三人の天皇
   3 摂関政治の黄昏
第四章 王権をめぐる人々
   1 太上天皇
   2 皇后と母后
   3 蔵人所・殿上人・検非違使
第五章 儀式・政務と天皇
   1 即位儀礼と「神器」
   2 摂関の政務と天皇の政務
   3 饗宴と君臣関係
第六章 仏と神と天皇
   1 国家の仏事・天皇の仏事
   2 祭祀と行幸
   3 穢れと怨霊
第七章 摂関期の財政と天皇
   1 受領のもたらす富
   2 蔵人所と天皇の食事・料物
   3 天皇家の財産
終 章 天皇像の変容
主要人物略伝
参考文献
年 表
歴代天皇表
天皇系図
索 引


著者
佐々木 恵介(ささき・けいすけ)
1956年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、聖心女子大学教授。専攻は日本古代史。主な著書に『受領と地方社会』『日本古代の歴史4 平安京の時代』『新日本古典文学大系 続日本紀』(共著)『御堂関白記全註釈』(共著)、主な論文に「9-10世紀の日本―平安京」(共著)、「古代における任官結果の伝達について」など。

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